石英ヒーターの特徴などについて

石英ヒーターとは石英そのものを発熱させるという意味ではなくて、石英ガラスを用いたヒーターということです。

石英は一般のガラスとほぼ同じく二酸化ケイ素からできていますが、その純度が極めて高いものを指しています。

発熱させる物質はいわゆるニクロム線で、これは名前の由来のとおりそもそもはニッケルとクロムの合金でしたが、最近ではより特性の良いクロムと鉄を中心とし、それにアルミニウムを少量加えたものが用いられることが多くなっています。

こちらは意味合いからみてニクロム線と呼ぶのは適切ではないのですが、歴史的経緯から今でもまとめてニクロムと呼ばれることも珍しくありません。

この合金は金属としては電気抵抗が高く、それは熱に変わりますので電熱合金ということがあります。

これを石英ガラス管に封入した上で、電気を流すことで主に遠赤外線を発生させることができます。

最近の家庭ではそうでもないかもしれませんが昔はごく身近な暖房器具として、こたつがありました。

これに使われていますし、いわゆる電熱器でも同様の製品がありますが、こたつはともかくとして電熱器は今ではIHクッキングヒーターに取って変わられつつあります。

石英ヒーターは遠赤外線を利用しますので、少ない点力でも暖かさを感じやすいという特徴がある一方、通電しても即座に暖かくはなりません。

多少のタイムラグがありますので即座に暖まりたいという用途には不向きとなっています。